「You… 愛してるよ」から始まる伝説〜ABC座 ジャニーズ伝説 2019〜
You…はさ、やすっちくなっちゃうから絶対に言語化してはならないんだけどこの気持ちの置き場がないのでとりあえず10月が終わる前に。
初日に見た感想は、「ほう…………」だった(笑)なるほど、これは堂本剛だ、というか「剛くんが」みんなの前で歌いたかった曲なんじゃないかって。正直、メドレー×2本と5Starの懐古サイドの衝撃が大きかったから、あーーあの光がジャニーさんでそんで河合くんがめっちゃ泣いてるわーくらい斜めな感想だったんだけど*1、2日目の夜に2回目を見に行ったら全然聞こえ方や感じ方がちがって。なのでこの曲はスルメ曲でした、うん、なんならABC座自体がスルメなんですけど。噛み締めるほどに旨味を感じられる曲なので、千秋楽を迎えたいま書きたいことがこの1ヶ月で感じた全てだろう、ということで書きます。
ジュニアの自己紹介が終わって全員で決めポーズをしたあと。カラフルなジャケットを着たジュニアの後ろに、すっと立っている真っ白なお衣装のえびちゃんたち。
塚田「ご覧いただいたジャニーズ伝説は、ジャニーズの歴史と伝統を振り返ったものです」*2
戸塚「今までこれらの歴史や伝統を作り続けてきたジャニーさん」*3
河合「これからの未来は 僕たちの手で築きあげていかなくてはならない、そんな思いを込めて 堂本剛くんが素敵な曲を書き下ろしてくれました」
五関「A.B.C-Zとジャニーズジュニア、心を一つにして歌います」
橋本「聞いてください、『You…』」
5人のセリフが終わると大きいしずくがひと粒水面に落ちる音が響いて、ガッキーのピアノの旋律に揺れる水面が思い浮かぶような。ステージの奥の奥にいる5人は、暗い中でほわんと薄い光に包まれている。
You… 愛してるよ きみが観てる景色を
どんなに離れてしまっても
- センターのはしちゃんから放たれるように、それぞれ半円状に4人が前を向いて両腕を動かす
- 「愛してるよ」って大切なものをいつくしむような手つきで
- A.B.C-Zが最初にこの曲を歌うとして、中でも第1声が橋本くんな歌割り にすごく意味がある気がして
- 歌い方を大きく変えたりしないで、みんなそれぞれのままで歌ってるのがいい
- 「景色を」の後の5つの音に合わせて交互に両手を顔の前に持ってきて見るの、その河合くんの目のやさしさ
遠ざかる未来(あす)を
見送る僕に変わって
- とっつーがすごくきれいな声で歌って
- 河合くんが置くように丁寧に歌って
叶えられるよ 君なら
叶えられるよ 君なら
- つかごがあったかくやさしい声でうたって
We're the ones… 歌おう
世界は君のステージ
- サビになるとユニゾン、5人でぎゅっとなって前に歩いてくるよ
- 「歌おう」の指のひらひらの繊細さ
- 「世界は君のステージ」って完全に剛くんの声でコーラスという…
- あうーーー、何回も聞くほどえびと剛くんの声が溶け合ってるように感じられたな
- この辺は初日のゲネのWS見ればいいのかな(笑)
ひとつも恐れることはない 悲しむことはない
涙の虹を それぞれの今日へ渡そう
- 人差し指を頬から虹のように腕に渡して、2本指でゆっくり伝って歩いていくのだけど、その動作に視線を持っていくその伏し目が本当に本当に美しくて………
- 千秋楽の塚ちゃんはひとつひとつの動作が大きくて、まるで骨がないみたいにぐらんぐらん踊っててすごく神秘的でずっと見てしまったな
叶えられるよ 君なら
We're the ones…
- 間奏に入ります
- 下手に何かを見つけたかのように前進するも、それを見失ってしまったようで
- そうすると今度は上手の奥に一筋の光が差していて、そこに向かって笑顔で手を振る忍者の小田くん久保くん田村くん、にっこにこしながら光を囲むものだからそれだけでグッときちゃって*4
- その様子に惹かれるように、光を見つけて不確かに追いはじめるA.B.C-Zの5人。
- いちばん最初に光に気づいて、ハッと向かっていくのが河合くん
You… 君の愛を 君のすべてをそこに
信じて 捧げようそっと
愛が必要と 愛などいらないよと
争う そこに放とう
- 光を追って追って追い続けて、センターの一筋のつよいまっすぐなスポットライトにたどり着く
- その光は5人がいま追いかけていたものであり、ジャニーさんとして表現されているものであり
We're the ones…
- 5人で五角形にスポットライトを囲むので、どこが正面とかは厳密にいえばないのだけど、5人がちゃんと5つの点を巡るように移動する
- その演出が、ジャニーさんのお別れ会で施された仕組み*5にすごく似ていて、これがジャニーズのジャニーさんに対する、そしてジャニーさんを慕うものすべてに対するやさしさなんだなって
- 千秋楽の戸塚くんはこの時点ではもう全然完落ちです、ただでさえ大きい目が涙でぱんぱん、むりですそんなの
- ここではしちゃんの「We're the ones… We're the ones…」って強い歌声と、剛くんの声がきれいに重なって、A.B.C-Zの想いも剛くんの想いも客席の我々の想いもはちきれそうになると、えびが踊りだして曲もどんどん音が厚くなって
- MADEと織山、元木、そして無所っこの6人が飛び出してくる、本当に下手上手から飛び出してくる(笑)
蒼い船で 待ち合わせて 僕ら命(たび)へ出た
蒼い船で 待ち合わせて 僕ら命(たび)へ出た
蒼い船で 待ち合わせて 僕ら命(たび)へ出た
- とつかだごの声すきだ、すごいよかった。
- ジュニアとはしふみは同じ振り、ガッガッってなにか信じる一つのものに向かって捧げるような強さ
奇跡の果て 廻り合った いまを 愛そう…
奇跡の果て 廻り合った いまを 愛そう…
- 次は声量番長のはしふみです………
- この歌割りは天才だし、「いまの」河合くんの歌唱力だからこそのはしふみだとおもうので、そこもギュっとなった
- 母音が「A」が多いので圧倒的声量、口がとても開いている、喉も開いている。
- 「愛そう↑」とか本当に高音なのによく開いてる
- 2人の声が消えると、ステージが「カッっ」っと、スポットライトから広がる光であふれて真っ白になるの、その瞬間に5人がおもいのままにジャンプするという
- スローイング・トゥ・ジャニー的要素…うう、たぶん関係ないけど
- 河合くんの長い白いふわっとした裾がきれいに舞うので、よく考えられたお衣装だなと感心した最下手の日
You… 思い出して 幼い日の心を
美しい瞳の自由を
誰もが未来(あす)を 知らない夢をみてる
叶えられるよ 僕らは
- ここは河合くん号泣ブロックでおなじみなんですが(初日と次の日の夜の話)
- ジャニーさんと対話するブロックなんだよねー だから泣いちゃうのかな
- 千秋楽の戸塚くんもやばかったーーむりやり耐えよう、耐えよう、とけなげにつくる表情がむりだった。
- 「叶えられるよ 僕らは」っておじいちゃんに誓うの、スポットライトに向かって5人がしゃがんで目線を合わせて、「愛してるよ」って目でゆっくり話しかけながら歌うんだよーー
We're the ones…
- そして立ち上がって、今度は清々しい表情でまっすぐまっすぐ歌うA.B.C-Z
- やっぱり千秋楽の塚ちゃんの表情の晴れやかさがなににも例えがたくて、いちばんぼしみたいにつよくてきれいな笑顔だった
- 千秋楽の戸塚くんは泣いた顔で織山くんとか元木くんとかジュニアの顔をじっっと覗き込むので反則です
- ジュニアは腕を大きく使って力強い魂の振りを大きく口開けながら踊っててさ
- 無所っこもこどもも、みんなこんなお顔で歌ってるのかと知ったら、この曲はジャニーズとしてみんなに歌い継がれるべき曲なんだ、ということがあまりにもあっさりと腑に落ちてしまったな
- 個人的には織山くんはもう目を奪われてしまうので置いておいて、椿くんの表情が本当に良かった
- 河合くんの後ろにちょうど椿ちゃんがいて、夜はこどももいないから河合くんが後ろを振り向くとすぐ椿ちゃんなんだけど、あんな顔が目に映ったら涙も止まらなくなるよなと勝手におもった(笑)
- 千秋楽はにっこにこわらいあってたけどね、アーーー河合くんはこんなに現実的なのかと
- 最後、こどもたちがえびちゃんの周りを囲んで、お兄さんジュニアもみんなでにこにこ前を向いて歌っている姿、これがジャニーさんの桃源郷なのかもなーって
- 未来の象徴であるこどもたちを、信頼を置いたA.B.C-Zが、見守り引っ張り一緒に作り上げた、美しく楽しいエンターテイメントの世界なんだもの
- 初日と2日目の河合くんは涙で目の周りがぐしょぐしょで、でも笑顔は止めずに最後までがんばって歌いきっていて、1ヶ月経ち千秋楽の河合くんはやさしいその目に熱さはたくわえていたけど初日よりよっぽど纏うものがカラっとしていて
- ただ慣れた というのもあるかもしれないけど、河合くんはそういう強さを持ってる人なんだなと、素直であり現実的であり。
- 反対に戸塚くんはこじれてこじらせてずーーーっと積もらせてあふれさせてしまう、不器用で情緒的!最後の最後に決壊。
- おもしろいよなーーー!!!そして全然涙をこぼす気配のないはしつかごという鉄人(笑)あれ?今日のはしちゃん泣いてるのでは?とか、五関くんもさすがにこれはキテそうだなうるうるしてるよねとか、あーーー千秋楽の塚ちゃんはまた一段とすごいな、別のなにかが宿っているぞとか、おもったけどこぼれ落ちる気配がない彼等のつよさ、本当にA.B.C-Zはおもしろいからたのしい。
スポットライトとして表わされた「ジャニーさんという光」を追いかけて、目を見て、誓って、捧げて、届けて。最後にその、なんでも受け入れてくれているジャニーさんのつよくてあたたかくてやさしい圧倒的な光が、ステージ上を包み込んで、ついには客席までをも照らしてくれる という演出は、ちょっとベタなんだけど、そのベタさが、えびちゃんが放つ空気やら軌跡やら大切にしてきた信念、にぴったりと合ってしまうので、説得力しかなくて。だからこれを演出した人はA.B.C-Zのことを、ジャニーさんのことをよく知ってる人なんだな、知っててちゃんと愛してきてくれた人なんだな ということがわかってしまったからとてもずるいとおもった。
戸塚くんがさ、ジャニーズウェブのブログ*6で
僕は今回、キューピッドです。
ええ。
お客さんとジャニーさんを結ぶ、キューピッドです。
と言っていたけど、たぶん本当にそうで、真っ白の衣装で捧げながら歌って踊るえびちゃんを見て確かにジャニーさんを思い浮かべた。露骨に「光=ジャニーさん」って演出に刷り込まれたのもそうだけど(笑)えびちゃんがそういう気持ちにさせてくれたんだと思う。「こうなれ!」と意志を持ったキューピッドとして。
スーーっと落ちるメロディと愛する人への愛を謳った歌詞、それらを視覚的にも伝えようとする思いが詰まった貪欲な振り付け*7、そして光の演出とこどもたち。だれがとかじゃなくて、「みんなで心をひとつにして歌います」って言葉にすべてが込められている気がした。でもまたいつかA.B.C-Zの声で、ABC座2019の声で聴ける日を。
それにしても歌も踊りも表情も、全部5人ともがすごかったんだよ、特に千秋楽はもうほんとに。A.B.C-Zを初めて生で見てからもう10年近く経つけれど、いままででいちばん心が揺れて身体が震えて涙が抑えられなかったのが今日(千秋楽)のYou…だった、大げさじゃなくて。それくらいすごいものを見てしまったので心が大変なことになっていた(笑)伝えたい人に伝えたい気持ちが伝わるほどのパフォーマンスには、それを観てる人を身震いさせるパワーがあるんだなと。
今後You…が大きく、いろんな人に歌われる曲になったとして、いちばん最初に歌ったのがA.B.C-Zであり今回のABC座に出演したメンバーであることはずっと大切にしていきたい事実だし、演者でもなんでもないけど誇りにおもいたい!です!
戻るよ、一応記憶出しなので(笑)
たくさんの拍手に包まれて三方礼、最初は立つタイミングをみんなで探ってたけど、14日に行ったときはできあがっていた(笑)まっすぐ前を見てはしちゃんがご来場ありがとうございました、と残りの公演もがんばります(「未来に向かって突っ走っていくので、これからも応援よろしくお願いします」が好きだった。どんどん先へ走っていってほしい)、の旨のご挨拶をして幕が降ります。最後に全グループの名前が入った幕*8に光が入っておわり!この終わり方は去年と一緒だったはず!
はしちゃんの最後のご挨拶のうるうるおめめとびっしょりな汗と清々しい表情と全部が輝いていました、美しい終わり方だったな。
ということでいま2幕の記憶出しも並行してるのでそれはそれでぼちぼち書くけど、先に総括してしまおう。
今回のABC座 ジャニーズ伝説は、「ジャニーズの未来を見せる」って情報が事前に耳に入っていたので、初日に見た1幕は入所したばかりのこ*9たちがジャニーズの誕生から歴史を知って、自分たちもジャニーズとして輝きをつなげていくんだ!という未来への誓いをすることに、あーなるほどねと思い(笑)
対する2幕は「ジャニーおじいちゃんまとめ」=「過去」なんだなーと。
ジャニーズからKing & Princeまでの、「ジャニーさんが創って世に放ってデビューを見届けたグループ」の曲のメドレーと、「ジャニーさんが手がけたABC座」の曲のメドレー、そして初代装置の「5Star」で原点回帰。こんなのジャニーさんのまとめだし振り返りじゃないかと(笑)たしかに未来あるこどもはたくさん出ているけど、それで未来のジャニーズが見えるのかなーって正直おもって。でも2幕はそれで終わりじゃなかった。
今回のジャニーズ伝説で唯一ほかの作品と違うところ、それは最後に歌われる曲が、ジャニーさんの肉体が唯一聞くことのなかったABC座楽曲であり、ジャニーさんがこのタイミングでおほしさまにならなければ生まれなかった曲「You…」 であること。
今回のパンフレットで五関くんが、
稽古をしながら感じているのは、「このシーンで未来を見せます!」
っていうより、1幕と2幕を全部見終わったあとに
未来が浮き上がってくるような舞台になりそうだなってこと
エンディングがどこかプロローグに見えてくる、
そんな舞台になったらいいなと思いますね。
と話してることに千秋楽で気づいて、とっても膝を打った(笑)
「浮き上がってくる」んだよね、You…が最後に歌われることで未来が。今回の「Za ABC~5Stars~」まで8年分のABC座で歌われてきた曲は、全部ジャニーさんの知ってるものなのに、この「You…」以降の10分弱はジャニーさんが知らない「ABC座」、新しい世界、それはもう「未来」だとおもうんだよね、7月7日のオーディションで入所したこどもたちや、ジュニアたちと一緒に歌っている姿も含めて。だかられっきとしたエンディングなんだけどちゃんとプロローグでもある。A.B.C-Zとしても、ABC座としても、ジャニーズとしても、あの「You…」は新たな伝説の始まりのひとつだったと言えるんじゃないかな。
五関くんはそれを初日から教えてくれてたんだなーとおもったら、パンフを読んでおもわずわらっちゃった(笑)
いくつもの奇跡のメロディが奏でられたジャニーズの過去と歴史における魂は、ジャニーズとしてステージに立つものたちが、ジャニーズのステージを作るものたちが、夢を見る限り続いていくもの、それをおれたちが未来に繋げていくよ「だから安心して見ててね、愛してるよ」という壮大な想い こそが、
「ABC座 ジャニーズ伝説 2019」だったんだなーとおもった。
A.B.C-Z が夢を見る限り続いていく伝説が、百年先だってきっと語られますように。
31公演お疲れさまでした、ありがとうございました!
*1:席が2階の上の方だった ってのもあるかもしらんけど
*2:塚田さんのセリフだけWSで見つからなかったので自作のニュアンスというかなしみ……がんばって覚えるべきだった
*3:ジャニーさんのお誕生日の10/23だったかな「ジャニーさぁん」って空に投げかけるように言ってた
*4:初めてソワレ見たときはこどもぉーー出てくるのかよぉーーーって号泣した(笑)
*5:7万人以上が参列したあの場所で、全員がそれぞれジャニーさんの遺影の目の前に立てるような構成になってたの
*6:10/27とつブロ
*7:そういえば振り付けって塚ちゃんなんだっけ、つかブロで考えてるって言ってたよね……そのあと特別明言はされていないので真偽不明だけど
*8:キンプリも、ジュニアも、至るところに名前が張り巡らされたあの幕です(笑)
*9:19年組の出演メンバー、まさかの河合くんが選抜していたという千秋楽のとんでも裏話……こどもが本気で驚いていたやつ、、、